(C)Two-Way/音楽/中学校/鑑賞/ /ノヴェンバーステップス
新潟いなほの会 西邑裕子 http://www.px0256.ne.jp/~n-hiro/november2.htm
武満徹の音楽の特徴をレクチャーしてから、もう一度紹介文を書いてみます。明らかに聞き方が変わります。
プリントになまえを書きましょう。
「ノヴェンバーステップス」をBGMとして小さく流しておく。
教科書の○ページを出しましょう。
曲名は何ですか。
「ノヴェンバーステップス」です。
作曲者は誰ですか。
武満 徹です。
武満徹が生まれたのはどこですか。
東京です。
何年に生まれましたか。
1930年です。
亡くなったのは何年ですか。
1996年です。
つい最近であることに驚く。
この曲は、何のために作曲されたのですか。
ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団の創立125周年記念コンサートのためです。
ノーヴェンバーを日本語で言うと何ですか。
11月です。
ステップスを日本語で言うと何ですか。
「階段」「梯子」がなかなか出てこない。出てこなければ、こちらですぐにこちらで言う。
「11月の階梯」と訳されています。
独奏楽器は、何と何でしたか。
尺八と琵琶です。
前回書いた紹介文を発表してもらいます。○○さん、○○さん、○○さん、どうぞ。
紹介文の中から適当なものを選んで、発表してもらう。または、教師が読み上げる。
○○さん、△△さん、□□さんは、「映画に出てくる音楽みたいだ」と書いてくれました。実は、武満さんは、映画音楽もたくさん作っています。
○○さん、△△さんは、どんな楽譜なんだろう?と書いてくれました。実は、きちんとした五線譜です。このプリントを見てください。ちゃんと拍子もあります。
その他に、教科書にあるような楽譜も使われています。
こういう楽譜を何楽譜と言いますか。
図形楽譜です。
簡単ですね。なぜ簡単なのですか。
教科書に書いてあります。
武満さんの曲は、音そのものをとても大事にしています。このプリントを読んでみましょう。
武満 徹「音、沈黙と測りあえるほどに」(新潮社)「音・ことば・人間」(岩波文庫)から、「ノヴェンバーステップス」に関する部分をプリントして、読み上げる。
武満が信州で作曲している時に、山々に反響する有線放送や鳥の声などの、様々な音とそれらの干渉が、音の表情を多彩に美しくしているのに気づいたこと。
メロディーや形式でなく、「音そのものの複雑な相貌」「音の内部の運動とその激しい変化」を大切にしていたことが分かる。
この文章を読むことで、生徒はメロディーを追うことから、音そのものに注意を向けることになる。
今までの話を聞いて、もう一度、紹介文を書いてみましょう。
この曲を聴いたことが無い人が、「へ〜、聞いてみようかな!」と思うように、書きましょう。
50字以上書けた人は、持っていらっしゃい。
LDをかけっぱなしにする。
紹介文が書けた人から、終わり。
一回目の文より、詳しく、好意的になっている。
私は、武満徹のパーカッションの曲「雨の樹」や、ギター曲集が好きなので、時間があれば「こんな素敵な曲もあるよ」と紹介する。